「ホームページを作りたいけどプログラミングの知識はない」「制作会社に頼むと費用が高くて…」——そんな悩みを持つ中小企業の経営者が増えています。
2026年現在、プログラミング不要で本格的なホームページが作れる「ノーコードツール」が急速に普及しています。代表的な3つ、STUDIO・Wix・WordPressの特徴を4つの軸で比較し、どのツールが自社に合っているかを判断するための基準を整理します。
ノーコードでホームページを作るメリット・デメリット
メリット
ノーコードツールの最大のメリットは「スピードと低コスト」です。テンプレートを選んでテキストや画像を入れ替えるだけで、数日〜1週間程度でサイトを公開できます。制作会社への依頼費用(一般的なコーポレートサイトで50万〜200万円)と比較すると、月額数千円のサブスクリプション費用だけで運用できる点は大きな強みです。
また、公開後の更新も自分で行えるため、情報を追加するたびに費用が発生しません。
デメリット
一方で、ノーコードには制約もあります。テンプレートの枠を超えた細かいデザインの実現が難しかったり、機能追加に限界があったりするケースがあります。特にSEO対策の自由度や**データの持ち運びやすさ(ポータビリティ)**は、ツールによって大きく異なります。
3ツールの基本プロフィール
STUDIO(スタジオ)
日本発のノーコードWebサイト作成ツール。Figmaのような感覚でデザインを組み立てられるのが特徴で、テンプレートに縛られない高いデザイン自由度を持ちます。2020年代以降、国内のスタートアップや制作会社での採用が急増しています。
Wix(ウィックス)
世界シェアNo.1のWebサイトビルダー。世界に2億5000万人以上のユーザーを持ち、ドラッグ&ドロップの直感的な操作が特徴です。AI機能(Wix ADI)でサイトの骨格を自動生成できるため、制作の経験がない方でも短時間でサイトを立ち上げられます。
WordPress(ワードプレス)
世界のWebサイトの43%以上で使われているCMS(コンテンツ管理システム)。技術的には「プログラムのインストールが必要」なため厳密にはノーコードではありませんが、Gutenbergエディタや各種ページビルダー(Elementor、Cocoonなど)を使えば、コードを書かずに本格的なサイトを構築できます。
4軸で徹底比較
軸1:料金(月額コスト)
| STUDIO | Wix | WordPress | |
|---|---|---|---|
| 無料プラン | あり(独自ドメイン不可) | あり(広告表示あり) | なし(自己インストール型) |
| 最低有料プラン | Starter:月額約980円〜 | ライト:月額約900円〜 | ホスティング代:月額500〜1,500円〜 |
| ビジネス向け | CMS含むプラン:月額約2,980円〜 | コア:月額約1,800円〜 | プラグイン追加で変動 |
| 年払い割引 | あり | あり | ホスティング会社による |
WordPressの場合、ツール自体は無料ですが、サーバー代(月額500〜2,000円程度)+独自ドメイン代(年額1,500〜3,000円程度)+有料テーマやプラグインの費用が発生します。長期的には3ツールの中で費用の幅が最も広くなります。
ホームページ制作・運用にかかる総費用の考え方については「ホームページ制作の費用相場【2026年版】」も参考にしてください。
軸2:デザイン自由度
| STUDIO | Wix | WordPress | |
|---|---|---|---|
| デザインの自由度 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| テンプレート数 | 100以上 | 900以上 | 数万〜(テーマ) |
| アニメーション | 豊富 | 標準的 | プラグイン依存 |
| スマートフォン対応 | 自動対応 | 自動対応 | テーマ依存 |
| フォント(日本語) | 豊富 | 標準的 | プラグイン・テーマ依存 |
STUDIOはピクセル単位のレイアウト調整が可能で、デザイナーが使うような感覚でサイトを組み立てられます。「テンプレートっぽいサイトにしたくない」「ブランドイメージを細部まで表現したい」という場合は最適です。
Wixはテンプレートのカスタマイズが前提で、一度テンプレートを選ぶと後から変更が難しいという制約があります。WordPress(Gutenberg+有料テーマ)は中間的なポジションで、テーマ選びで完成度が大きく変わります。
軸3:SEO対応力
| STUDIO | Wix | WordPress | |
|---|---|---|---|
| メタタグ設定 | 有料プランで可 | 全プランで可 | プラグインで詳細設定 |
| サイトマップ | 自動生成 | 自動生成 | プラグインで自動生成 |
| URL構造 | シンプル(変更制限あり) | 制限あり | 完全にカスタマイズ可 |
| 構造化データ | 基本対応 | 基本対応 | プラグインで詳細対応 |
| ページ表示速度 | 速い | 普通〜やや遅い | 設定次第で最速〜最遅 |
| SEO総合評価 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
SEOを重視するならWordPress一択と言っても過言ではありません。Yoast SEOやAll in One SEO Packなどのプラグインを使えば、構造化データの細かな制御、パンくずリスト、XMLサイトマップの最適化まで対応できます。URL構造も自由に設定できるため、検索エンジンにとって理解しやすいサイト構造を作れます。
STUDIOとWixは近年SEO対応が改善されてきていますが、Googleサーチコンソールとの連携や基本的なメタ情報の設定程度にとどまるケースが多く、本格的なSEO施策を展開する場合は限界を感じることがあります。
軸4:運用のしやすさ(難易度)
| STUDIO | Wix | WordPress | |
|---|---|---|---|
| 初期設定の難易度 | 中(デザインツールの慣れが必要) | 低(直感的) | 高(サーバー設定が必要) |
| 記事・コンテンツ更新 | 簡単 | 簡単 | 標準的 |
| セキュリティ管理 | 不要(クラウド管理) | 不要(クラウド管理) | 自己管理が必要 |
| バックアップ | 自動 | 自動 | プラグイン・手動 |
| サポート | チャット・コミュニティ | チャット・電話(有料) | コミュニティ中心 |
| 難易度総合 | 中級者向け | 初心者向け | 中〜上級者向け |
WordPressはセキュリティアップデートやプラグインの更新を自分で管理する必要があり、怠るとサイト改ざんや情報漏洩のリスクが高まります。世界シェアNo.1のCMSであるがゆえにサイバー攻撃の標的になりやすく、定期的なメンテナンスが欠かせません。セキュリティリスクが気になる方は「WordPress→ヘッドレスCMS移行ガイド」もご参照ください。
STUDIOとWixはクラウド上で運営会社がセキュリティを管理するため、利用者側での作業は不要です。
総合比較表
| 比較項目 | STUDIO | Wix | WordPress |
|---|---|---|---|
| 月額費用(目安) | 980円〜 | 900円〜 | 500円〜(サーバー代) |
| デザイン自由度 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| SEO対応力 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 操作のしやすさ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★☆☆☆ |
| セキュリティ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
| 拡張性 | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| こんな方に向いている | デザインにこだわりたい方 | とにかく早く公開したい方 | 長期でSEO集客を狙う方 |
目的別:どのツールを選ぶべきか
「まず公開を優先したい」→ Wix
とにかく早く・簡単にサイトを公開したい場合はWixが最適です。テンプレートを選んでテキストと画像を差し替えるだけで、数時間〜1日でサイトを公開できます。操作が直感的で、Web制作の知識がゼロでも躓くことが少ないのが強みです。
「ブランドイメージを重視したい」→ STUDIO
名刺代わりのサイトではなく、ブランドの世界観を表現したコーポレートサイトを作りたいなら、STUDIOがおすすめです。日本語フォントの選択肢が豊富で、アニメーションやレイアウトの細かな調整が可能。同業他社と差別化したデザインに仕上げられます。
「SEOで長期的に集客したい」→ WordPress
検索エンジン経由で継続的に問い合わせを獲得したい場合は、WordPress一択です。ブログ記事の継続的な発信、詳細なSEO設定、Google Analytics・Search Consoleとの連携など、Web集客に必要な機能がすべて揃っています。初期の学習コストはかかりますが、長期的なROIは3ツールの中で最も高くなる可能性があります。
まとめ
ノーコードツールの選び方は「何を優先するか」によって変わります。
- 速さ・簡単さ を優先するなら → Wix
- デザインの質 を優先するなら → STUDIO
- SEO・集客力 を優先するなら → WordPress
「まず公開してから育てる」という方針であれば、WixやSTUDIOでスタートして後からWordPressに移行するという戦略も有効です。
ただし、どのツールを使っても「サイトを作るだけ」では問い合わせは増えません。コンテンツの充実・SEO対策・SNS活用など、継続的なWeb集客の施策が不可欠です。
自社の状況や目標に合ったホームページ戦略について、専門家への相談も選択肢のひとつです。
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