サイト内検索で「探せない」を放置しない — 受託で設計する見つかるサイトのUX 2026 | GH Media
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サイト内検索で「探せない」を放置しない — 受託で設計する見つかるサイトのUX 2026

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サイト内検索で「探せない」を放置しない — 受託で設計する見つかるサイトのUX 2026

「サイトに情報は載せているのに、お客さんから『どこにあるか分からない』と電話で聞かれる」——コンテンツを増やしてきた中小企業ほど、こうした相談が増えてきます。ページ数が 100 を超えたあたりから、訪問者はもうメニューをたどってはくれません。検索窓に言葉を入れます。ところが、その検索窓が役に立たない。製品名を打っても出てこない、表記がひらがなだと 0 件になる。結局ユーザーは自社サイトを離れ、Google で「会社名 + 商品名」と打ち直します。

Smashing Magazine の The Site-Search Paradox: Why The Big Box Always Wins は、この現象を「サイト内検索のパラドックス」と呼んでいます。コンテンツも検索ツールも昔より充実しているのに、内部検索はしばしば失敗し、ユーザーは 1 ページを探すためにわざわざ外部の検索エンジン(=大きな箱、The Big Box)に頼る。記事の主張は明快です。現代の UX で重要なのは「最も多くのコンテンツを持つこと」ではなく「最も見つけやすいコンテンツを持つこと」だと。受託でサイトを支える立場では、これは検索エンジンの技術論ではなく、「せっかく作ったページが、見つからないだけで売上に繋がっていない」という機会損失の問題だと捉えています。

なぜ自社サイトの検索は Google に負けるのか

ユーザーがサイト内検索を見限って Google に行くのは、彼らが怠けているからではありません。多くのサイト内検索が、Google で慣れた検索体験の最低ラインを満たしていないからです。

Google は表記ゆれを吸収し、打ち間違いを補正し、関連語まで拾ってくれます。一方、よくあるサイト内検索は「タイトルに完全一致する文字列」しか探せません。ユーザーが「見積り」と打てば「お見積もり」のページがヒットしない。「定休日」で探しても、ページ上の言葉が「営業時間」なら 0 件になる。サイト側が使っている言葉と、ユーザーが思いつく言葉がずれているだけで検索は失敗します。一度この失敗を体験したユーザーは、二度とその検索窓を信用しません。

さらに厄介なのは、この失敗が運営側からは見えにくいことです。検索結果が 0 件でも、サーバーにはエラーが残りません。ユーザーは静かに離脱し、後日「探せなかった」とは誰も報告してくれません。「うちのサイトは情報が充実している」という自己評価と、「目的の情報にたどり着けた人の割合」のあいだには、しばしば大きな溝があります。

「検索する人」ほど買う気が高い

サイト内検索を後回しにしてはいけない最大の理由は、検索する人ほど目的意識が強いことにあります。なんとなく眺めている人は検索窓を使いません。検索窓に言葉を打ち込むのは、「この製品の仕様が知りたい」「この条件で依頼できるか確認したい」と、具体的なゴールを持った人です。問い合わせや申込にもっとも近い層が、検索の失敗で取りこぼされているのです。

観点放置された検索設計された検索
表記ゆれ完全一致のみ・取りこぼすシノニムで吸収する
0 件のとき真っ白な画面で行き止まり代替候補・問い合わせ導線を出す
結果の並び更新日順など機械的重要ページ・成約ページを優先
改善のループ何が検索されたか不明検索ログから継続改善

「問い合わせが来ない」原因の切り分けは 問い合わせが来ないサイトの直し方(GH Media) でも整理していますが、検索の失敗はその見落とされがちな一因です。導線の途中ではなく、情報にたどり着く最初の一歩でこぼしているケースは想像以上に多いものです。

受託で整える「見つかる検索」

弊社の受託では、検索機能をゼロから作り直す前に、まずいまの検索が何を取りこぼしているかを読むところから始めます。

検索ログとゼロ件ヒットを読む

最初にやるのは実装ではなく観測です。サイト内検索に入力された言葉のログを集計し、とくに「検索されたのに 0 件だったキーワード」を洗い出します。ここには宝の山が眠っています。あるリフォーム会社のサイトでは、「価格」「相場」「補助金」が頻繁に検索されて 0 件になっていました。ページは作っていたのに、見出しの言葉が違って引っかからなかったのです。検索ログは、ユーザーが実際にどんな言葉で・何を求めているかを教えてくれる、もっとも正直なデータです。

言葉のずれをシノニムで埋める

次に、ユーザーの言葉とサイトの言葉の橋渡しをします。「見積り=お見積もり=費用=料金」のように、同じ意図を指す言葉をシノニム(同義語)として登録し、どの言葉で検索しても同じページにたどり着けるようにします。専門用語と一般語の対応(「SSG = 静的サイト」など)も同様です。これは大がかりなシステムではなく、検索ログから実際にずれている言葉だけを地道に登録していく運用で十分に効きます。

0 件を「行き止まり」にしない

どうしても結果が出ないときに、真っ白な「該当なし」を返してはいけません。近いカテゴリの人気ページ、よくある質問、そして問い合わせフォームへの導線を出し、「探せなかった人」をそのまま帰さない設計にします。検索の失敗そのものを、有人対応への入り口に変えるわけです。

本格的な検索基盤が必要になった場合は、全文検索エンジンの導入も選択肢になります。規模に応じた基盤の考え方は 次世代 OpenSearch Serverless で検索基盤を作る受託(GH Media) も参考にしてください。多くの中小企業サイトでは、まず軽量な全文検索(このサイトでも使っている Pagefind など)とシノニム整備で十分なことがほとんどです。

検索を作り込む前に「情報設計」を疑う

ここで一段、立ち止まる必要があります。検索が失敗するのは、検索機能が弱いからではなく、そもそもコンテンツの構造が散らかっているからかもしれません。同じ内容のページが複数あって結果が割れる、ページタイトルが内容を表していない、重要な情報が PDF の中に埋まっていて検索対象外——こうした場合は、検索を高機能にする前に情報設計を直すほうが先です。

検索エンジン(Google)に正しく理解されるための構造化は、サイト内検索の精度にも直結します。考え方は 構造化データで AI 検索に拾われる設計(GH Media) が参考になります。検索しやすいサイトは、結果として外部の検索エンジンからの流入にも強くなります。

ハマりやすい落とし穴

第一に、検索窓を置いただけで満足すること。設置がゴールではなく、検索ログを読んで改善し続けて初めて機能します。第二に、高機能な検索 UI(オートコンプリート、絞り込みファセット)を最初から盛り込むこと。情報量が少ないサイトに豪華な検索を載せても空回りします。まずシノニムと 0 件対策という基礎から固めるべきです。第三に、検索結果ページの表示速度を軽視すること。結果が出るまで数秒待たされれば、ユーザーはやはり Google に戻ります。表示速度の基礎は Core Web Vitals 改善ガイド(GH Media) も併読してください。

まとめ — 「載っている」と「見つかる」は別物

コンテンツを増やすほど、「載せたのに見つからない」リスクは静かに大きくなります。ユーザーが自社サイトの検索を見限って Google に逃げているなら、それは検索機能だけでなく、情報にたどり着く設計そのものへの不合格通知です。受託では、検索ログとゼロ件ヒットを起点に、言葉のずれを埋め、0 件を行き止まりにしないことから着手し、サイト内検索を「放置された飾り」から「成約に近い導線」へと作り替えます。

「サイトに情報はあるのに探せないと言われる」「検索しても目的のページが出ない」というご相談は お問い合わせフォーム からお気軽にどうぞ。まずは検索ログの棚卸しから始められます。

Sources

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記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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