サイトのSNSアイコンが突然消える前に — Lucide 1.0のブランドアイコン廃止 | GH Media
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サイトのSNSアイコンが突然消える前に — Lucide 1.0のブランドアイコン廃止

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サイトのSNSアイコンが突然消える前に — Lucide 1.0のブランドアイコン廃止

サイトのフッターやお問い合わせ欄に、X(旧Twitter)やGitHub、Instagramのアイコンが並んでいる——よく見る作りです。多くの場合、これらはアイコンライブラリから呼び出されています。広く使われているそのひとつ、Lucide が 1.0 で「ブランドアイコンを全部やめる」と決めました。GitHub・Facebook・Figma・Slack といった企業ロゴが、ライブラリから削除されたのです。

これの何が怖いかというと、サイトを作った時点では何の問題もなく、保守でうっかりライブラリのバージョンを上げた瞬間に、フッターのSNSアイコンだけが消える、という形で表面化することです。エラーは出ない。ビルドは通る。ただアイコンが空白になる。気づくのは公開後、運が悪ければお客様からの「アイコンが出てないよ」という指摘です。本記事では、この種の「静かな表示崩れ」をどう先回りするかを、保守を引き受ける側の視点で扱います。

なぜブランドアイコンは消えたのか

まず、なぜLucideがブランドアイコンをやめたのかを押さえておくと、対応方針が決めやすくなります。理由は主に、企業ロゴには商標があり、ライブラリ側が法的なリスクと維持の負担を抱え続けることになるからです。ロゴはデザインがしょっちゅう変わり、追従し続けるのも重い。そこでLucideは「汎用的なUIアイコンに専念し、企業ロゴは扱わない」という線引きをしました。ロゴが必要な人には、ロゴ専門の Simple Icons のような別ライブラリへ移ってほしい、という案内です。

これは設計判断として筋が通っています。問題は判断の是非ではなく、すでにブランドアイコンを使って納品されているサイトが世の中に大量にある、という事実の方です。Lucide系のパッケージは週に数千万回ダウンロードされる規模で使われているので、影響を受けうるサイトは相当な数にのぼります。

アップデートで「消えるもの」と「変わるもの」

1.0は同時にいくつかの整理を行っており、保守で更新する際に引っかかりうる変更が混ざっています。良い変更も含まれますが、無自覚に上げると事故になる点を分けて把握しておきます。

変更点影響保守での対応
ブランドアイコン全削除SNSロゴなどが空白になる別ライブラリへ差し替え、または影響箇所の洗い出し
パッケージ名の変更旧名のインポートが解決できなくなるimport文の修正が必要
配布形式の整理(軽量化)読み込み方によっては要調整ビルド設定の確認

軽量化自体は歓迎すべき変更で、ある主要パッケージは配布物が3割以上小さくなりました。アクセシビリティ面でも既定の挙動が改善されています。つまり1.0は「上げる価値はあるが、上げ方を間違えると見た目が壊れる」更新です。何も考えずに最新へ追従するのでも、怖いから一切上げないのでもなく、変更点を読んでから上げる、という当たり前の運用が問われます。

受託・保守で取るべき手順

他社が作ったサイトを引き継いでいる、あるいは自社で運用している場合に、この種のライブラリ更新へどう向き合うか。順番はこうです。

  1. 使っているアイコンを棚卸しする — ソース内でブランドアイコン(ロゴ系)を呼び出している箇所を検索で洗い出す。SNSアイコンはフッターと共有ボタンに集中していることが多い
  2. ロゴだけ別系統に移す — 企業ロゴは Simple Icons のようなロゴ専門ライブラリへ寄せ、汎用アイコンはLucideに残す、と役割を分ける
  3. 更新は検証環境で確かめてから — バージョンを上げたらまず検証環境で全ページのアイコン表示を目視し、本番へ反映する

ここで効いてくるのが、そもそも「ライブラリのアップデートで見た目が変わりうる箇所」を把握できているか、という保守の土台です。アイコンに限らず、外部部品に依存している箇所は、提供元の都合で挙動が変わります。自前で作れる軽い表現は外部依存を減らしておく、という発想も有効で、フォーム部品をCSSだけでブランドに合わせる話は チェックボックスやセレクトをCSSで作り込む記事 で扱っています。依存を減らせる箇所と、ライブラリに任せる箇所を切り分けておくと、更新のたびの確認範囲が小さくなります。

「動いているから触らない」が一番危ない

弊社が保守を引き継いだあるサイトでは、アイコンライブラリのバージョンが数年前のまま固定され、誰も触れない状態でした。動いてはいるものの、セキュリティ更新も止まり、いざ上げようとすると変更点が積み重なりすぎて、一度に大きな差分を飲むことになる。Lucide 1.0のような「破壊的だが正当な変更」は、こまめに追っていれば小さな修正で済み、放置すると塊で襲ってくる。フレームワーク本体の更新も同じ構図で、放置したAstroサイトを上げ直すか作り直すかの判断は Astro 7.0 への更新を扱った記事 にまとめています。今回をきっかけに、依存ライブラリを定期的に確認する習慣そのものを点検するのがいいタイミングです。

まずは自社サイトのフッターや共有ボタンのアイコンが、どのライブラリから来ているかを保守担当に確認してみてください。Lucideを使っていてブランドアイコンを表示しているなら、次のアップデートの前に差し替え方針を決めておくだけで、ある日突然の空白を避けられます。

出典: Lucide Releases Version 1.0, Removing Brand Icons(InfoQ) / Lucide Icons version 1 ガイド(Lucide 公式)

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記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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