同じ情報を3回入力していませんか — SaaS間のデータ連携を受託で自動化する | GH Media
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同じ情報を3回入力していませんか — SaaS間のデータ連携を受託で自動化する

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同じ情報を3回入力していませんか — SaaS間のデータ連携を受託で自動化する

「受注が決まると、まず案件を kintone に登録して、次に freee で請求書を作って、それから経営会議用に社内のスプレッドシートにも売上を転記していて。よく考えたら、ほぼ同じ情報を三回打ち込んでいるんです」——先日、社員三十名ほどの会社の管理部門から受けた相談です。

ツールをひとつずつ導入するたびに、その業務は便利になります。ところが SaaS が増えるほど、ツールとツールの「あいだ」を人が手で転記する作業が積み上がっていきます。この二重・三重入力は、単に時間を食うだけでなく、転記ミスや入れ忘れによって「どのツールの数字が正しいのか分からない」という、もっと厄介な問題を生みます。本記事では、SaaS間のデータ連携をどう自動化するかを、受託で組む立場から書きます。

二重入力が静かに奪っているもの

まず、この手作業のコストを見えるようにします。一件あたり数分の転記でも、月に何百件とあれば数十時間になります。人件費に換算すれば無視できない額ですが、痛いのはむしろ品質のほうです。

手で転記する限り、桁の打ち間違い、コピー漏れ、片方だけ更新して片方が古いまま、といったズレが必ず混入します。すると、kintone の受注額と freee の請求額と、会議資料の売上が微妙に食い違い、月末に「どれが本当か」を突き合わせる作業がまた発生します。二重入力は、時間を奪ったうえに、その時間を使って直す仕事まで生むわけです。

連携には三つの道がある

では、どうつなぐか。SaaS間の連携には、大きく三つの選択肢があります。

一つ目は、SaaS があらかじめ用意している標準連携(公式コネクタ)。kintone と freee のように、よく使われる組み合わせには公式・準公式の連携が用意されていることがあり、これで済むならもっとも手軽です。二つ目は、iPaaS。複数のSaaSをノーコードでつなぐ専用サービスで、「Aに登録されたらBに転記する」といったフローを画面上で組めます。三つ目は、各SaaSのAPI を使ったスクラッチ開発。標準連携やiPaaSでは表現できない、自社固有の条件分岐や加工が必要なときの選択肢です。

手段向いているケース費用感の傾向
標準連携(公式コネクタ)定番の組み合わせをそのままつなぐ低〜無料
iPaaS複数SaaSを条件付きでつなぐ/将来増やす月額のサブスク
スクラッチAPI開発自社固有のロジック・加工が必要初期構築が中心

多くの中小企業は、まず標準連携で足りるものは標準連携で、それで表現できない部分だけ iPaaS を挟む、という組み合わせに落ち着きます。「業務システムを内製すべきか外注すべきか」という手前の判断は内製か外注かの記事、現場のExcelを業務アプリ化する話はAppSheetの記事、取りこぼさないデータ同期の設計は変更データキャプチャ(CDC)の記事でも扱っています。

事例: 受注から請求・在庫の転記をなくした会社

具体例を挙げます(社名は伏せます)。受注情報を営業が kintone に入れ、それを見ながら経理が freee に請求を起こし、さらに別担当が在庫管理のスプレッドシートを手で更新していた会社から相談を受けました。月末には三者の数字が合わず、突き合わせに毎回半日を費やしていました。

そこで、kintone の受注データを起点に、iPaaS で freee への請求先・金額の連携と、スプレッドシートの在庫・売上への反映を自動化しました。標準連携で賄える部分は標準連携を使い、金額の丸めや取引先コードの変換といった自社固有の処理だけを間に挟む構成です。結果、三回打っていた入力が一回になり、数字のズレそのものが起きなくなりました。効いたのは全部を作り込むことではなく、「起点をひとつに決めて、あとは流れる仕組みにしたこと」でした。

どこから連携するか — 頻度とミスの痛みで選ぶ

順番の注意です。連携できそうな作業を洗い出すと、あれもこれもと欲張りたくなりますが、最初に手をつけるべきは「回数が多く、間違えると痛い」ところです。金額や在庫のように、ミスが顧客対応や決算に直結する転記から自動化すると、投資に対する効果がはっきり出ます。逆に、月に数回で間違えても影響の小さい作業は、後回しでかまいません。

同じ情報を何度も入力している、ツールごとに数字が合わず突き合わせに時間を取られている、SaaSは増えたのに手作業が減らない——そうしたお悩みがあれば、グリームハブの開発・AI・自動化のご相談からお気軽にお問い合わせください。現状の業務フローのヒアリングから、標準連携・iPaaS・API開発の使い分け設計、優先順位づけと構築まで、無理のない範囲でご一緒します。

Sources

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記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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