WordPressの「プラグイン地獄」を抜けられるか — 無限キャンバス型ビルダーKirki | GH Media
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WordPressの「プラグイン地獄」を抜けられるか — 無限キャンバス型ビルダーKirki

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WordPressの「プラグイン地獄」を抜けられるか — 無限キャンバス型ビルダーKirki

「二年前にリニューアルしたコーポレートサイトが、最近とにかく重いんです。ページを追加したくてプラグインを入れるたびに遅くなって、更新のたびに管理画面のレイアウトも崩れる。作り直したほうがいいのか、直しながら使うべきなのか判断がつきません」——中小企業の広報担当の方から、こんな相談を受けました。これはその会社に固有の問題ではなく、WordPressをページビルダーと追加プラグインで組み上げたサイトが、時間とともに行き着きやすい末路です。

原因はだいたい共通しています。デザインの自由度を出すためにページビルダーを入れ、機能を足すたびにプラグインを重ね、その一つひとつが表示速度を削り、更新の安定性を損なっていく。この構造に一石を投じるのが、無限キャンバス型のビジュアルビルダー Kirki です。ただ、こうした新しいツールは「良さそう」で発注を決めると後悔しがちなので、発注する側が確かめるべき点とあわせて整理します。

なぜWordPressサイトは「重く・崩れやすく」なるのか

WordPress自体が悪いわけではありません。問題は、多くのサイトが 「ページビルダー」+「大量のプラグイン」 という組み合わせで作られている点にあります。デザインの自由度、フォーム、ポップアップ、SEO、地図——機能ごとに別々のプラグインを入れると、それぞれが読み込むスクリプトやスタイルが積み重なり、ページが重くなります。加えて、プラグインが増えるほど更新時に相性の問題が起きる確率も、脆弱性の入り口も増えます

つまり、多くのWordPressサイトが抱える「重さ」と「崩れやすさ」は、機能を足すほど悪化する構造そのものから来ています。ここを理解しておくと、次に出てくるKirkiの「何が新しいのか」が腑に落ちます。ビジュアルビルダーそのものの功罪——特に囲い込みのリスク——はビジュアルビルダーとサイトのロックインの記事で詳しく扱っているので、あわせて読むと判断の幅が出ます。

Kirkiは何が違うのか

Kirkiは、レイアウトの制約がない 無限キャンバスの上で自由に要素を配置できる、WordPress向けのビジュアルビルダーです(従来「Droip」として提供されていたものを、Customizerのフレームワークとビジュアルビルダーを一本化して再ブランドしたものです)。特徴は、デザインの自由度だけではありません。CMS、フォーム、ポップアップ、地図、SEO、アイコン、リアルタイムの共同編集などを外部プラグインに頼らず内蔵し、Mailchimpやサーチコンソールなど20以上のアプリ連携も組み込みで持ちます(Smashing Magazine: Meet KirkiWordPress.org: Kirki)。

ここが本質です。機能を内蔵することでプラグインの数を減らす——結果として、サイトは軽くなり、脆弱性の入り口も減る、という設計思想です。先ほどの「プラグインが増えるほど重く・危うくなる」という構造に、真正面から答えようとしている。すでに50万サイト以上で使われており、インストール自体は無料です。自由に置ける一方で、構造が必要な箇所ではCSSのGridやFlexboxも使えるため、崩れにくいレイアウトも組めます。

気になる点従来のページビルダー+プラグインKirkiの狙い
表示速度プラグインが増えるほど重くなりやすい機能内蔵でプラグインを減らし軽く保つ
脆弱性の入り口プラグインごとに増える依存を減らして入り口を絞る
デザインの自由度テンプレートの枠に縛られやすい無限キャンバスで自由に配置

機能ごとにプラグインを積み増す従来型と、機能を内蔵してプラグイン依存を減らすKirki型を対比し、後者が軽さと安全性につながることを示した図

「良さそう」で発注を決める前に確かめること

新しいツールほど、発注する側は冷静に見たほうがよい点があります。無限キャンバスの自由度は魅力ですが、自由度が高いツールは 作った後の運用のしやすさ と表裏一体です。特に確認しておきたいのは次の観点です。

  1. 自社で更新できるか — 公開後、社内の担当者が無理なく文章や画像を差し替えられる作りになっているか。凝ったデザインほど、更新のたびに制作会社頼みになりがちです。
  2. 乗り換えのしやすさ — 将来ほかの仕組みに移りたくなったとき、コンテンツを持ち出せるか。特定ツールに深く依存すると、囲い込みが起きます。
  3. 既存サイトとの相性 — 今動いているサイトに部分的に載せるのか、全面的に作り直すのか。移行の範囲で費用も工数も大きく変わります。

このあたりは、ツールが新しいかどうかとは別の、Web制作全般で効く発注の勘所です。制作会社の選び方そのものはWeb制作会社の選び方の記事、リニューアルの進め方はコーポレートサイトのリニューアルガイドに整理してあります。Kirkiのような新しい選択肢が出てきても、「誰が・どう運用し続けるか」を起点に選ぶ原則は変わりません。

「軽さ」を運用まで持続できる相手に頼む

Kirkiが示す方向性——プラグインへの依存を減らして軽さと安全性を取り戻す——は、多くの中小企業サイトが抱える悩みに正面から効きます。ただ、ツールが良くても、運用まで見据えた作りでなければ、また同じ末路をたどります。まずは自社サイトについて、「公開後に自分たちで更新できているか」「プラグインをいくつ抱えているか」を確認してみてください。そこが今のサイトの健康状態を映す鏡になります。

サイトが重い・更新しづらい原因を診断してほしい、リニューアルすべきか直しながら使うべきか相談したい——そうしたご相談は、グリームハブのHP制作・リニューアル相談で承ります。要件によって最適な作り方は変わるため、現状を拝見したうえで個別にお見積りします。お問い合わせからご相談ください。

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記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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