作った会社と連絡が取れないコーポレートサイトを、引き継いで保守する | GH Media
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作った会社と連絡が取れないコーポレートサイトを、引き継いで保守する

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作った会社と連絡が取れないコーポレートサイトを、引き継いで保守する

「数年前に制作会社さんに作ってもらったサイトなんですが、トップのお知らせを一件差し替えたいだけで。ところが、その会社と連絡が取れなくなっていて。管理画面のログイン情報も、当時窓口だった社員が退職してしまって、社内の誰も分からないんです」——先日、こうした相談を受けました。よくある話です。

更新できないまま何年も放置されたサイトを、私たちは「塩漬けサイト」と呼んでいます。ブラウザで開けば普通に表示されるので問題なく見えますが、実際には中身が更新できず、セキュリティも権利関係も宙に浮いた状態であることが少なくありません。本記事では、こうしたサイトを引き継いで保守できる状態に戻すために、何をどの順番で確認すべきかを、受託で引き取る立場から書きます。

「見えているから大丈夫」の裏で進む劣化

まず、動いているサイトが抱える見えないリスクを押さえます。表示されている裏側で、いくつもの期限が静かに切れていきます。

サーバーやCMS(WordPress など)が何年も更新されていなければ、既知の脆弱性が放置され、改ざんやマルウェア設置の入り口になります。SSL証明書やドメインの更新が誰の管理か分からず、ある日突然サイトが「保護されていない通信」になったり、最悪ドメインごと失効したりする例もあります。問い合わせフォームが古いまま動いていて、実は届いていない、というケースも珍しくありません。「見えているから大丈夫」は、更新できないサイトでは通用しないのです。

引き継ぎで最初に確認する「権利と鍵」

塩漬けサイトを引き取るとき、いきなりデザインの話には入りません。先に押さえるのは、そのサイトを触るための「権利」と「鍵」がどこにあるかです。

具体的には、ドメインの管理権限(登録業者のアカウント)、サーバーの契約とログイン、CMS の管理者アカウント、そしてソースコードやデザインデータの所在です。制作を外注した場合、これらが制作会社側の名義のままになっていることがあり、その場合は移管の交渉から始まります。ここを飛ばして作業に入ると、あとで「ドメインを動かせない」「本番サーバーに入れない」と詰まります。

確認対象よくある詰まりどころ
ドメイン制作会社名義のまま。移管に相手の協力が要る
サーバー契約者・支払い元が不明。ログインできない
CMS 管理画面管理者の退職でパスワード不明。復旧が必要
ソース・データ手元になく、公開中のファイルから復元するしかない

直すか、作り替えるか

鍵が揃ったら、次は「今のサイトを保守し続けるか、作り替えるか」の判断です。土台が比較的新しく、更新の手段さえ取り戻せば運用できるなら、まずは保守に載せ替えるのが現実的です。一方、CMS が古く脆弱性の塊になっている、表示が極端に遅い、スマートフォン対応が崩れている、といった場合は、無理に延命せず作り替えたほうが結果的に安く済むこともあります。

この判断はリニューアル全般の考え方と地続きです。作り替えを検討するならコーポレートサイトのリニューアルガイドリニューアルで失敗しないための記事、ドメインを動かす場合は検索評価を落とさないドメイン移行の記事もあわせてご覧ください。

事例: WordPress のログイン情報が誰も分からない会社

具体例を挙げます(社名は伏せます)。数年前に外注したWordPress製サイトで、管理画面のログイン情報が当時の担当者の退職とともに失われ、更新が一切できなくなっていた会社から相談を受けました。制作会社はすでに廃業しており、連絡先もありません。

そこで、まずサーバー契約の支払い履歴から契約者をたどってサーバーのログインを回復し、そこから WordPress の管理者アカウントを復旧しました。並行して、公開中のファイルとデータベースをすべて手元に控え、いつでも別のサーバーへ移せる状態を確保。そのうえで古いプラグインを整理し、保守契約に載せました。効いたのは新しいサイトを作ることではなく、「今どこに何があるかを一つずつ突き止め、鍵を会社の手元に取り戻したこと」でした。

まず「今どこに何があるか」の棚卸しから

順番の注意です。塩漬けサイトの相談を受けると、すぐ作り替えの見積もりに走りたくなりますが、その前にやるべきは棚卸しです。ドメイン・サーバー・CMS・ソースがそれぞれ誰の手元にあるかを一枚に書き出す。ここが会社の手元に戻れば、直すにせよ作り替えるにせよ、主導権を持って進められます。

更新できず放置しているサイトがある、制作会社と連絡が取れない、ログイン情報が分からず手も足も出ない——そうしたお悩みがあれば、グリームハブのホームページ制作・リニューアル相談からお気軽にご相談ください。現状の権利関係の棚卸しから、ログインやドメインの回復、保守への載せ替え、必要ならリニューアルまで、無理のない範囲でご一緒します。

Sources

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記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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