取引先に送った見積書、相手のパソコンにずっと残り続けています | GH Media
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取引先に送った見積書、相手のパソコンにずっと残り続けています

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取引先に送った見積書、相手のパソコンにずっと残り続けています

「取引先から個人情報の一覧をメールの添付で送ってほしいと言われ、いつも通りExcelを添付して送りました。あとで社内から『あれ、送った相手が本当に管理できる人か確認した?』と言われてヒヤッとしました。もう送ってしまったので、相手のパソコンに残っているのを消す方法はありません。日常的に見積書や名簿をメールでやり取りしているのですが、こういうのを一つひとつ気にしていたらキリがなくて」——士業事務所の担当者から、こんな相談を受けました。メールは日々あたりまえに使う道具ですが、一度送った情報は取り戻せない、という当然の事実は意外と意識されていません。

Gmail には、この不安をある程度まで抑える 情報保護モード(Confidential mode) という機能があります。閲覧に期限を付けたり、転送やダウンロードを制限したり、あとから閲覧を取り消したりできます。ただし万能ではありません。本記事では、この機能で何ができて何ができないのかを、会社としてどう使う・使わせるかという発注者の視点で整理します。

メールは「送った瞬間に相手のもの」になる

通常のメールは、送信した瞬間に相手のメールボックスへコピーされます。相手はそれを保存し、印刷し、別の人へ転送し、スクリーンショットを撮ることができます。送った側には、その後どう扱われるかを止める手立てがありません。 冒頭の相談のように、宛先が本当に管理を任せてよい相手だったのかを送信後に気づいても、もう遅いわけです。

宛先そのものを間違えてしまう「誤送信」への備えはGmailの誤送信・情報漏洩対策の記事で整理しましたが、そちらが「間違った相手に送らない」話だとすれば、この記事は「正しい相手に送った後も、扱いをある程度コントロールしたい」話です。両者は別の問題で、どちらも備えが要ります。

情報保護モードでできること

情報保護モードで送ったメールは、本文と添付ファイルが通常とは違う扱いになります。主にできるのは次のことです。

  • 閲覧期限を設ける:1日後・1週間後・1か月後などに、相手が開けなくなるよう期限を設定できる
  • 転送・コピー・印刷・ダウンロードを無効にする:受信者のGmail上で、これらのボタンが押せなくなる
  • あとから閲覧を取り消す:送信後でも、送信者側の操作でアクセスを打ち切れる
  • SMSパスコードを要求する:開く前に、相手の携帯電話に送られる確認コードの入力を求められる

たとえば「この見積は今月末まで有効なので、それ以降は見られなくてよい」「相手の担当者にだけ見せたく、社内で転送されたくない」といった場面で、通常のメールよりは扱いを絞れます。相手が特別なソフトを入れる必要はなく、受信側は普段どおりの操作で開けるのも利点です。

「スクショは防げない」— 限界を正しく知る

ここを誤解すると危険なので、はっきり書いておきます。情報保護モードは、相手が画面を見られる以上、スクリーンショットや、別のカメラでの撮影までは防げません。 転送やダウンロードのボタンを消しても、画面に映っている内容を写し取ることは技術的に止められないのです。つまりこれは「悪意ある相手から機密を守る暗号化」ではなく、「善意の相手が、うっかり転送・長期保存してしまうのを減らす」ための仕組みと捉えるのが正確です。

本当に「Googleにも中身を見せたくない」「渡した先で復号できる人を厳密に絞りたい」というレベルの機密であれば、情報保護モードでは足りません。その場合はクライアントサイド暗号化(CSE)の記事で扱った仕組みや、ファイル自体はドライブに置いて閲覧権限で管理する方法のほうが向いています。送る情報の重さに応じて、通常メール・情報保護モード・暗号化やドライブ共有を使い分けるのが現実的な設計です。

会社として運用に落とす

個人の判断に任せると、情報保護モードは「知っている人だけがたまに使う」機能で終わります。会社として効かせるには、管理者側の設定と運用ルールをセットにします。管理コンソールでは、情報保護モードを全社で有効にするか無効にするかを管理者が決められます。有効にしたうえで、「個人情報や見積・契約に関わるメールは情報保護モードで送る」といった運用の目安を決め、社員に共有しておくと、判断のばらつきが減ります。

さらに、特定のキーワードや個人情報を含むメールを自動で検知して警告・ブロックする仕組みと組み合わせると、人の注意力だけに頼らない守りになります。こうした自動検知を「一度作って終わり」にせず運用し続ける話はDLPを運用し続ける記事で整理しています。情報保護モードは、その全体設計のなかの一つの道具として位置づけると力を発揮します。

「機密をメールでやり取りする運用そのものを、会社として一度見直したい」「情報保護モード・暗号化・ドライブ共有を、送る情報の重さで使い分けるルールを作りたい」「人の注意力に頼らず、危ないメールは自動で止まる形にしたい」——そうしたお悩みがあれば、グリームハブのGoogle Workspace運用支援からお気軽にお問い合わせください。日々のメール業務を止めずに、機密の扱いだけを一段固くする設計をご一緒します。

Sources

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記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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