「ホームページの検索順位を調べると、狙ったキーワードで3位くらいには入っている。なのに、そこからの問い合わせや来店予約が半年前より明らかに減っている」——地域で店舗を構える事業者から、こんな相談が増えています。順位は落ちていないのに流入だけが痩せていく。これは担当者の努力不足ではなく、検索そのものの入り口が変わったことの表れです。
2026年、Google は検索ボックスを約25年ぶりに刷新しました。入力するとボックスが広がって長い相談を打ち込めるようになり、文字だけでなく写真・ファイル・動画・その場の映像を使って調べられます。さらに AI がその場で答えを組み立てる「AI Mode」が既定になり、利用者は月10億人を超えました。人々の探し方が「キーワードを打つ」から「見せて聞く」へ移るなかで、中小企業のサイトは何を準備すべきか。買い手を逃さないための現実的な打ち手を整理します。
「1位」でも引用されなければ表示されない
まず押さえたいのは、検索結果ページの意味が変わったことです。従来は「上位に表示される=クリックされる」でしたが、AI が回答を要約して見せる画面では、順位1位でもその回答に自社ページが引用されなければ、利用者の目には触れません。
各種調査では、AI による要約が表示されたときにクリック率が34〜46%下がる一方、AI の回答内に引用されたブランドは引用されない競合より約35%多くクリックを得ている、という数字が報告されています。さらに、従来の検索で上位10件に入るページと、AI Mode が引用元に選ぶページの重なりは17〜36%程度にとどまるとも言われます。つまり「昔ながらの SEO で上位を取る」ことと「AI に引用される」ことは、別のゲームになりつつあります。この全体像はAI Overview 時代のコンテンツ戦略で詳しく扱っていますが、本記事では画像や実物で探される流れに絞って掘り下げます。
写真・実物で探される時代にサイトが備えること
検索ボックスが画像やその場の映像を受け付けるということは、利用者が「この商品に似たものは?」「この部品の名前は?」「この店の外観、営業してる?」と、現物を見せて調べる行動が増えるということです。物販や店舗を持つ事業者にとっては、テキストの記事だけでなく、サイトに載せる写真とその周辺情報が集客の入り口になります。
打ち手には優先順位があります。すべてを一度にやる必要はなく、効くところから手を付けるのが現実的です。
| 優先度 | 打ち手 | ねらい |
|---|---|---|
| 高 | 商品・実績写真を自社で撮り直し、十分な解像度で載せる | 画像検索・ビジュアル検索で拾われる素材を持つ |
| 高 | 画像に内容を説明する alt テキストを付ける | AI と検索エンジンが画像の意味を理解できるようにする |
| 中 | 商品情報・店舗情報を構造化データ(Product / LocalBusiness)で記述する | 価格・在庫・営業時間などを機械可読にし、引用されやすくする |
| 中 | 一次情報(自社の実例・独自データ)を本文に入れる | どこにでもある内容ではなく「引用する価値」を作る |
とくに alt テキストは、Web アクセシビリティの観点でも重要な要素で、画像検索対策と同時に対応できる一石二鳥の打ち手です。逆に、他社サイトから流用したような写真や、内容の薄いテキストは、AI が引用する理由を持ちません。
「とりあえずAI対策」で作り込みすぎない
一方で、流行りに乗ってあれもこれもと作り込むのは危険です。自社サイトが実際にどこから流入しているかを測らないまま対策すると、効かない施策にコストを溶かします。まずは Search Console と GA4 で、どのページ・どのキーワード・どの画像から人が来ているかを把握するのが先決です。SEO の基本を押さえたうえで、自社の集客が「テキスト検索中心」なのか「画像やマップ経由」なのかを見極め、効く順に投資する。この見極めを飛ばすと、AI 時代を謳う高額なリニューアルに払ったのに数字が動かない、という失敗につながります。
検索の入り口が変わった今こそ、サイトを「作って終わり」から「引用され、見つけてもらえる」状態へ育て直す好機です。順位はあるのに問い合わせが減ってきた、写真や商品を活かした集客に切り替えたい——そうお考えなら、グリームハブのホームページ制作・リニューアル相談へお気軽にお問い合わせください。御社の流入データを見たうえで、費用対効果の高い順に打ち手をご提案します。