許可ドメインに、もう取引していない会社が残っていませんか | GH Media
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許可ドメインに、もう取引していない会社が残っていませんか

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許可ドメインに、もう取引していない会社が残っていませんか

管理コンソールの「信頼できるドメイン」の一覧を開いて、上から順に社名を確認してみてください。今も取引がある会社は、そのうち何社ですか。

このリストは、追加される理由は毎回はっきりしています。「A社と資料を共有したいので追加してください」と依頼が来て、管理者が1行足す。一方で消す理由は誰の業務にもなっていません。プロジェクトが終わっても、契約が切れても、担当者が異動しても、ドメインは残り続けます。外部共有の範囲は、気づかないうちに「過去に一度でも関わった会社の総和」になっています。

2026年8月19日から、この一覧を API で操作できる Allowlisted Domains API が正式提供になりました。手作業の棚卸しを、仕組みに置き換えられる状態が整ったということです。

追加はイベントだが、削除はイベントではない

許可ドメインの管理が腐るのは、管理者が怠慢だからではありません。追加には依頼という起点があり、削除にはそれが無いという非対称が原因です。

「この会社との取引は終わったので許可ドメインから外してください」と連絡してくる現場は、まず存在しません。営業も法務も、契約終了を管理コンソールの設定と結びつけて考えないからです。結果として、棚卸しは年に一度の思い出したような作業になり、そのときには一覧が数十行に膨らんでいて、1行ずつ「これは何だったか」を調べる羽目になります。

さらに厄介なのは、外れているべきドメインが残っていても、業務上は何も起きないことです。誰かが困って報告してくれることがないので、問題は事故が起きるまで表面化しません。共有できてしまう範囲だけが静かに広がります。

API でできることと、必要な権限

今回 GA になった Allowlisted Domains API は、Cloud Identity API スイートの下にトップレベルのリソースとして置かれています。提供されるのは基本的な4つの操作です。

操作用途
List / Get現在の許可ドメイン一覧を機械が読める形で取得する
Create承認済みの取引先ドメインを追加する
Delete不要になったドメインを外す

呼び出すには、ドメイン管理またはドメイン許可リスト管理の権限を持つ管理者である必要があります。管理者権限をどこまで誰に渡すかの設計は管理者権限の委任と最小権限に整理しました。

段階的な展開のため、迅速リリース・計画的リリースのどちらのドメインでも8月19日から順次利用可能になり、反映まで最大15日ほどかかります。自社がどちらのトラックかで見えるタイミングが変わる点はリリーストラックの選び方を参照してください。

「何を正とするか」を先に決める

API が用意されても、同期元が無ければ自動化は始まりません。 ここを決めずにスクリプトを書き始めると、結局「管理者の頭の中」が正になり、手作業のときと何も変わりません。

現実的に正として使えるのは、次のいずれかです。

  1. 契約管理の台帳。 有効な契約がある取引先のドメイン欄を正とする。法務や管理部門がすでに更新している情報なので、新しい運用を増やさずに済みます。
  2. 共有ドライブの外部メンバー実績。 直近半年で実際に外部共有が発生したドメインを正とする。台帳が整っていない組織ではこちらのほうが実態に合います。
  3. 申請フォームの承認済みレコード。 追加依頼をフォームで受けている場合、承認済み行の集合をそのまま許可リストにします。有効期限の欄を必須にしておくと、削除の起点が自動的に生まれます。

許可ドメインの同期元を決め、差分を出してから削除を承認する流れの図

どれを選んでも構いませんが、1つに決めて、それ以外を根拠にしないことが条件です。台帳とフォームの両方を見に行く設計にすると、食い違ったときにどちらを信じるかで運用が止まります。

消す前に、差分を人が見る

自動化で最も事故が起きやすいのは削除です。台帳の更新漏れで有効な取引先が落ちると、その日から先方と資料が共有できなくなり、原因が管理コンソールにあることに誰も気づきません。 外部共有が突然できなくなったときの切り分けは外部共有がブロックされたときの管理者側の診断にまとめています。

そこで、最初から全自動にしないでください。次の順で段階を踏むのが安全です。

  1. List で現状を取得し、同期元との差分だけを出す。 この段階では何も変更しません。初回はたいてい想定より多くの差分が出るので、その数字が棚卸しの必要性を説明する材料になります。
  2. 追加だけ自動、削除は承認を挟む。 追加は業務を止めないので自動で構いません。削除は一覧をレビューしてから実行します。
  3. 削除の実行結果を記録に残す。 いつ・どのドメインを・どの根拠で外したかを残しておくと、後日「共有できない」と言われたときに即答できます。

半年ほど運用して差分の中身が安定してきたら、削除も自動に寄せる判断ができます。逆に差分が毎回大きく揺れるなら、同期元のほうが実態を反映できていない証拠です。

次にやること

まず、管理コンソールで許可ドメインの一覧を開き、行数を数えてください。 そのうち直近1年で実際に共有が発生した会社が何社あるかを、共有ドライブの外部メンバーと突き合わせます。この2つの数字の差が、いま自動化で埋められる範囲そのものです。

そのうえで、同期元にする台帳を1つ決めてください。 API は決まっていれば繋ぐだけですが、決まっていないと繋いだ後に運用が破綻します。

外部共有ポリシーの設計、許可ドメインの棚卸し、Google Workspace の管理運用の自動化については、グリームハブの IT・Google Workspace 無料相談で承っています。組織の規模と現在の共有実態によって進め方が変わるため、個別にご相談ください。お問い合わせからどうぞ。

Sources

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記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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