Google Workspaceの容量がもう一杯 — 中小企業のストレージ逼迫の正しい直し方 | GH Media
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Google Workspaceの容量がもう一杯 — 中小企業のストレージ逼迫の正しい直し方

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Google Workspaceの容量がもう一杯 — 中小企業のストレージ逼迫の正しい直し方

「朝いちばんで『ストレージの空き容量がありません』と出て、見積書のPDFが取引先に送れない。何も大きなものを送った覚えはないのに、なぜ急に」——先日、従業員20名ほどの会社のかたから、半ば悲鳴のような電話をいただきました。容量の逼迫は、じわじわ進むくせに、限界を超えた瞬間にメールもファイルも一斉に止まる。前触れがないように見えて、実は何ヶ月もかけて静かに溜まっていた、という性質の事故です。そして厄介なことに、詰まってから慌てて容量を買い足すと、本来なら払わなくてよかったお金を毎月払い続けることになりがちです。

Google Workspace の容量は、個人の Gmail の「15GB がいっぱい」とは仕組みが違います。まずそこを理解しないと、対処の方向を間違えます。慌てて上位プランに飛びつく前に、どこに何が溜まっていて、どれが消せて、本当に増やすべきなのはどれだけなのか——この順番で見ていきましょう。

なぜ「急に」上限に達するのか

Google Workspace のストレージは、プランごとに「1ユーザーあたりの容量」が決まっていて、それが組織全体で合算(プール)される仕組みです。つまり、10人の会社で1人あたり2TBのプランなら、組織全体で20TBの共有プールがある、という考え方になります。誰か一人がそのプールを大きく食えば、他の全員の空きも減る。個人ごとに容量が割り当てられているわけではないので、「自分は大きなファイルを持っていないのに容量が足りない」という事態が起こります。

プラン(目安)1ユーザーあたりの容量組織での扱い
Business Starter30GB 前後全ユーザー分を合算してプール
Business Standard2TB 前後同上
Business Plus 以上5TB 前後〜同上

正確な数字や自社の現在の上限は、プランやキャンペーンで変わるため、管理コンソールの実際の表示で確認してください。ここで押さえてほしいのは「個人ではなく組織の共有プールである」という一点です。

プールを食う主犯は、だいたい決まっています。Gmail の添付ファイル(特に大きな PDF や画像を何年も溜めたメール)、ドライブに上がった動画や高解像度のデザインデータ、同じファイルの「最終版_v3_本当に最終.xlsx」的な重複、そして見落とされがちなのが退職した社員のアカウントです。停止しただけのアカウントは容量を消費し続けるので、退職処理を「停止」で止めたまま放置していると、使っていないのにプールを食い続けます。このあたりは 退職者アカウントの正しい閉じ方 で詳しく書いたので、容量の棚卸しと退職処理はセットで考えると効率がいいです。

減らす前に、まず「どこが食っているか」を見る

容量が逼迫したとき、いきなり手当たり次第にファイルを消し始めるのは危険です。業務で使っているものを巻き込んで消してしまうと、容量の事故が今度はデータ消失の事故に化けます。先にやるべきは、消すことではなく消費の可視化です。

Google Workspace の管理コンソールには、組織全体のストレージ使用状況を見るレポートがあります。ここで「容量を多く使っているユーザーの上位」や「共有ドライブごとの消費量」が分かります。多くの場合、消費は全員に均等ではなく、数人のヘビーユーザーと、いくつかの肥大化した共有ドライブに偏っています。犯人が特定の場所に偏っているなら、対処もそこに集中させればいい。全社にメールで「容量を空けてください」と呼びかけるより、上位の数人と数個の共有ドライブに的を絞るほうが、はるかに早く効きます。管理コンソールの基本的な見方そのものに不安があれば、管理コンソール入門 で初期設定から日常運用までを整理しているので、合わせて確認してください。

ユーザー個人のドライブ側でも、容量順にファイルを並べ替えれば、何が場所を取っているかはすぐ分かります。たいていは、数年前の大きな動画や、もう使っていないバックアップの zip が、誰にも気づかれずに居座っています。

どこから減らすか、削除と整理の順番

可視化ができたら、リスクの低いところから順に減らします。最初に手をつけるべきは、消しても誰も困らないもの——ゴミ箱の中身(ドライブのゴミ箱は一定期間で自動削除されますが、手動で空にすれば即座に空きます)、明らかに不要な古いバックアップ、重複ファイルです。次に、肥大化したメールの添付。古い大きな添付を検索して整理するだけで、まとまった容量が空くことは珍しくありません。

そのうえで、共有ドライブの棚卸しに進みます。プロジェクトが終わって誰も触っていない共有ドライブ、退職者が作ったまま放置されている資料群。これらは「いつか使うかも」で残されがちですが、本当に必要なものだけアーカイブ用の場所に移し、あとは整理する。ファイルの所有や共有の設計そのものを見直したいなら、ドライブ共有設定ガイド で、セキュリティと利便性のバランスの取り方を扱っています。

ここで一つ釘を刺しておきます。削除は、必ずそれが業務で使われていないことを確認してから行ってください。容量を空けたい一心で共有ドライブをまるごと消し、他部署が参照していた台帳が消えた、という事故を実際に見ています。可視化で「誰が使っているか」を確認する手順を飛ばさないことが、容量対策を安全に進める唯一のコツです。

増やすべきか、それとも減らし続けるか

棚卸しをしても、事業が伸びていれば容量は再び埋まります。どこかで「増やす」判断は必要になります。その判断を、感覚ではなく損益で考えてほしいのです。上位プランへのアップグレードや容量の追加には、毎月のコストがかかります。一方で、棚卸しと運用ルールで抑えられるなら、その出費は先送りできる。「整理する手間のコスト」と「容量を買い足す月額」を並べて、どちらが安いかを見るのが発注者目線です。

判断のひとつの目安は、逼迫が「一度きりの溜まりすぎ」なのか「構造的に増え続けるもの」なのかです。何年も整理せず溜め込んだ結果の一回限りの逼迫なら、棚卸しで十分間に合います。動画コンテンツを日常的に扱う、データが業務の中心で右肩上がりに増える——そういう構造なら、整理で粘るより、適正なプランに上げて本業に集中するほうが、結果的に安く済みます。自社がどちらかを見極めずに「とりあえず上位プラン」に飛びつくと、使わない容量に毎月払うことになります。

二度と詰まらせないための運用

最後に、容量を「事故」から「管理されたコスト」に変えるための運用を置いておきます。いちばん効くのは、大きなファイルをメール添付で送り合う文化をやめ、ドライブのリンク共有に切り替えることです。添付は送る側・受け取る側の双方で容量を食いますが、リンク共有なら実体はひとつで済みます。次に、保存場所を最初から設計しておくこと。個人のマイドライブに業務資産を溜めず、共有ドライブに置くルールにすれば、退職や異動でファイルが行方不明になることも、容量の偏りも減らせます。そして、半年に一度でいいので、管理コンソールのストレージレポートを眺める習慣をつける。逼迫してから動くのと、傾きを見て先に動くのとでは、打てる手の余裕がまるで違います。

まずやってほしいのは、今この瞬間に管理コンソールを開いて、容量を多く使っている上位のユーザーと共有ドライブを確認することです。たいていは、ごく一部に消費が偏っているはずです。そこさえ押さえれば、容量の逼迫は「慌てて買い足す対象」ではなく、「計画的に管理できる対象」に変わります。可視化と棚卸しをやってもなお足りない、あるいは保存場所の設計から見直したいというときは、自社の使い方に合った容量とルールの落としどころを一緒に整理します。

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グリームハブ株式会社は、変化の激しい時代において、アイデアを形にし、人がもっと自由に、もっと創造的に生きられる世界を目指しています。

記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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