売上が月末にしか分からない — Looker Studioで経営を見える化する受託 | GH Media
URLがコピーされました

売上が月末にしか分からない — Looker Studioで経営を見える化する受託

URLがコピーされました
売上が月末にしか分からない — Looker Studioで経営を見える化する受託

「今月の売上や粗利が今どうなっているのか、経理が月末にExcelで各ファイルを集計してくれるまで、正直よく分からないんです。だから経営会議では、いつも先月か、その前の月の話をしている。手を打つのがどうしても後手に回るんです」——先日、社員四十名ほどの会社の経営者から受けた相談です。

数字が「誰かが集計してから見るもの」になっていると、経営の判断はいつも後追いになります。しかも集計そのものが、複数のファイルを手でつなぎ合わせる重労働で、担当者に大きな負担がかかっています。Google が無料で提供するBIツール Looker Studio を使えば、スプレッドシートや GA4 のデータを一枚のダッシュボードに集約し、常に最新の状態で見られます。本記事では、中小企業が経営数字を見える化する進め方を、受託で伴走する立場から書きます。

「集計してから見る」から「常に見えている」へ

まず、この変化の本質を押さえます。Looker Studio は、スプレッドシートや GA4、広告、会計データなどをデータソースとしてつなぎ、グラフや表として一枚のレポートに表示するツールです。肝は、元データが更新されれば、ダッシュボードも自動で最新に反映される点にあります。

つまり、これまで月末に人が手でやっていた「ファイルをかき集めて、貼り付けて、グラフにする」作業が、「一度だけ設計して、あとは自動で更新される」状態に置き換わります。経営者はブラウザでダッシュボードを開くだけで、今の売上・粗利・入金状況を見られる。会議で先月の話をする必要がなくなります。

最初のダッシュボードに何を載せるか

とはいえ、いきなり何十もの指標を並べたダッシュボードを作ると、かえって誰も見なくなります。最初に載せるべきは、その会社が毎日気にしている数字に絞った数個のKPIです。

多くの中小企業では、月次の売上と目標達成率、粗利、入金・未回収、そして前年同期比あたりが出発点になります。ここに、必要なら Web からの問い合わせ数などを足す。指標は「見て、次の行動が変わるもの」だけに絞るのが原則です。眺めて終わる数字を並べても、ダッシュボードは飾りになります。数字が「今どうなっているか」を掴む発想は、システムの全体像を可視化する依存関係の棚卸しの記事や、クラウド費用を見える化するFinOpsの記事とも通じます。

つまずくのは「見せ方」ではなく「データの置き場所」

ここが受託でいちばん相談を受けるところです。きれいなグラフを作ること自体は難しくありません。実際にプロジェクトが止まるのは、元データがバラバラで、そもそもつなげる状態になっていないときです。

売上が営業ごとに別々のスプレッドシートにある、費目の名前が月によって違う、日付の形式が揃っていない——こうした状態のままでは、ダッシュボードは正しい数字を出せません。だから私たちは、見た目を作る前に、まずデータの置き場所と形式を整えるところから入ります。スプレッドシートの列の意味を統一し、入力のルールを決め、必要なら会計や販売管理のデータを定期的に取り込む流れを作る。ここが片付けば、Looker Studio 側はむしろ短時間で組めます。手作業の転記が絡む場合は、SaaS間のデータ連携の記事の考え方もあわせてご覧ください。

事例: 5つのファイルを毎月手集計していた会社

具体例を挙げます(社名は伏せます)。売上・粗利・入金の状況を、経理担当が毎月五つのスプレッドシートから手でコピーして一枚にまとめ、会議資料を作っていた会社から相談を受けました。集計に丸一日かかるうえ、たまに貼り間違いがあり、数字の信頼も揺らいでいました。

そこで、まず五つのファイルの列の意味と入力ルールを揃え、一つの集計用スプレッドシートに自動で集まる形に整理しました。そのうえで Looker Studio で、月次売上・目標達成率・粗利・未回収を一枚に並べたダッシュボードを構築。元データが更新されれば自動で反映されるので、月末の手集計そのものがなくなりました。効いたのは凝ったグラフではなく、「データの形を先に揃えて、更新が止まらない流れを作ったこと」でした。

ダッシュボードより先に「更新が止まらない仕組み」を

順番の注意です。BIツールというと、まず見栄えのするダッシュボードを作りたくなりますが、先に手をつけるべきはデータが自動で・正しい形で・毎日集まってくる仕組みのほうです。ここが整えば、ダッシュボードは後からいくらでも足せます。逆にここを飛ばすと、作った初月だけ使われて、あとは更新が止まる「見られないダッシュボード」になります。

売上や粗利が月末にしか分からない、集計に毎月何時間もかかっている、数字がファイルに散らばっていて経営判断が後手に回る——そうしたお悩みがあれば、グリームハブの開発・AI・自動化のご相談からお気軽にお問い合わせください。現状のデータの棚卸しから、集計の自動化、Looker Studio での経営ダッシュボード構築まで、無理のない範囲でご一緒します。

Sources

URLがコピーされました

グリームハブ株式会社は、変化の激しい時代において、アイデアを形にし、人がもっと自由に、もっと創造的に生きられる世界を目指しています。

記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

関連記事