サイトは公開日がピークになる — 更新を止めないために先に決める3つのこと | GH Media
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サイトは公開日がピークになる — 更新を止めないために先に決める3つのこと

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サイトは公開日がピークになる — 更新を止めないために先に決める3つのこと

公開から1年経ったコーポレートサイトを開くと、だいたい同じことが起きています。トップページの「新着情報」の最終更新が公開直後で止まっている。サービス紹介に、今はもう提供していない内容が残っている。採用ページの募集職種が去年のまま。

誰も手を抜いたわけではありません。 更新すべきだと分かっている人はいて、更新できる人もいる。ただし多くの場合、その2人が別人です。

「壊れた」のではなく「ずれた」

サイトが公開日をピークに劣化していくのは、障害が起きるからではありません。会社のほうが動き続けるのに、サイトが動かないからです。

サービスが増え、料金が変わり、人が入れ替わる。実態が変わるたびに、サイトとの差が1つずつ増えていきます。1年後に見たときの「古い感じ」は、この差が積み上がった結果です。

この構造は以前から知られていましたが、最近になって別の角度から扱われはじめました。Smashing Magazine は2026年8月、公開後もエージェントが継続的に最適化し続ける「自律的なサイト」という構想について、実際に開発している立場からの記事を掲載しています。前提にあるのは「すべてのサイトは公開日にピークを迎え、その後ゆっくりずれていく。壊れるからではなく、最新に保つ時間を誰も持っていないからだ」という認識です。

問題の捉え方としては正確です。 ただし、自動化で解けるのは作業の部分だけで、詰まっている場所はたいていその手前にあります。

更新が止まる場所は、作業ではない

実際に更新が止まっている会社に聞くと、詰まり方はほぼ3パターンに収まります。

1つ目は、更新できる人が社内にいないケースです。 制作時に CMS を入れたが、使い方を知っているのは当時の担当者だけで、その人が異動している。ログイン情報が分からない、という状態まで進んでいることもあります。

2つ目は、更新できるが承認が通らないケースです。 文言を1つ変えるのに誰の確認が必要かが決まっておらず、念のため上長に回したまま返ってこない。これを2〜3回経験すると、担当者は更新を提案しなくなります。

3つ目は、更新してよいかの判断がつかないケースです。 「実績を載せたいが、顧客名を出してよいか分からない」「価格を変えたが、サイトに反映してよいのか誰も言っていない」。判断する人が決まっていないと、作業できる人がいても動けません。

このどれも、作業を自動化しても解けません。 自動化が効くのは1つ目の一部だけで、2つ目と3つ目は社内の取り決めの問題です。

サイト更新が止まる3つの詰まり方と、自動化で解ける範囲を示した図

発注のときに決めておく3点

制作を外部に頼むとき、公開までの話は詳細に詰めても、公開後の話は「保守はどうしますか」の一言で終わりがちです。ここで決めておくと後が変わるのは、次の3点です。

  1. どのページを、社内の誰が更新するのか。 「更新できる仕組みにしてください」ではなく、名前で決めます。担当者が決まっていない更新機能は使われません。逆に、担当者を置けないページは、最初から更新しない前提で作るほうが健全です
  2. その人にどこまでの権限を渡すのか。 全ページを編集できる権限を1人に渡すと、怖くて触れなくなります。更新頻度の高いページだけに権限を絞ったほうが、実際には更新されます
  3. どこまでが承認なしで出せるのか。 新着情報の追加は本人判断、料金やサービス内容の変更は承認あり、といった線引きです。この線が引かれていないと、すべてが承認待ちになります

3点とも、制作会社が決められることではありません。発注側でしか決められないのに、発注側では議題に上がらないのがこの領域です。

更新頻度は「約束できる下限」で決める

決めるときによくある失敗が、理想の頻度を書いてしまうことです。「月2回は事例を追加する」と決めた運用は、たいてい3か月で止まります。担当者が悪いのではなく、通常業務の合間に月2回の締切を持つのが現実的でないだけです。

約束するのは、確実に守れる下限にしてください。 四半期に1回でも、守られていれば実態とのずれは小さく保てます。守られない月2回より、守られる四半期1回のほうが、サイトは新しい状態を保ちます。

そのうえで、期日ではなく出来事に紐づけるとさらに止まりにくくなります。「新しいサービスを開始したら」「価格を改定したら」「受注実績が10件たまったら」。カレンダーの日付ではなく業務側の出来事を起点にすると、更新の理由が社内で説明しやすくなり、承認も通りやすくなります。

「更新しない前提」も、決めなら悪くない

もう1つ言っておくと、すべてのページを更新し続ける必要はありません。会社概要や事業内容は、実態が変わったときだけ直せば十分です。

問題なのは、更新する前提で作ったのに更新されていないページです。空の「お知らせ」一覧や、更新日が2年前で止まったブログは、無いより印象が悪くなります。

だから、リニューアルのタイミングを検討しているなら、機能を増やす方向だけでなく、回らなかった機能を畳む方向も選択肢に入れてください。 更新されないブログを閉じて、代わりに事例を年2回だけ足す運用に変えるほうが、実態に合っていることは珍しくありません。

なお、ここで扱っているのは「更新が回るかどうか」の話です。プラグインの更新やSSL証明書の期限といった、放置すると事故になる保守の話は別枠で、こちらは担当を決める決めない以前に必須です。あわせて、リニューアル時に検索流入を落とさないための段取りも、公開前に確認しておく論点になります。

次にやること

まず、自社サイトのページを一覧にして、最終更新がいつかを書き出してください。 1年以上動いていないページが、そのまま「更新する前提だったが回らなかったもの」です。

そのうえで、そのページごとに「今後も更新するのか、しないのか」を決めてください。 更新するなら担当者と権限と承認範囲を、しないなら畳むか静的な内容に書き換えるかを決めます。この一覧があると、制作会社との公開後の話が「保守はどうしますか」で終わらなくなります。

コーポレートサイトの新規制作・リニューアル、公開後に更新が回る CMS の権限設計については、グリームハブの HP制作・リニューアル相談で承っています。現在のサイトの構成と社内の体制によって適切な作り方が変わるため、個別にご相談ください。お問い合わせからどうぞ。

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記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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