「先週の打ち合わせのメモが、誰も作っていないのにドライブに入っていました。誰が作ったんでしょうか」。会議の記録を自動で残す仕組みを入れた会社では、こういう問い合わせが情シスに来ます。
9月29日から、Google Meetの自動メモに関する設定が切り替わります。プランによっては、管理者が何も操作しなくても有効になる側に入ります。今週のうちに確認しておく話です。
「全部か、なしか」に3つ目の選択肢が入る
Web検索で確認した公式アナウンスの要旨によると、7月に案内された管理者向け・利用者向けの新しい設定が、9月29日から効き始めます。7月の告知では「早くても9月21日」とされていた日付が、9月の告知で29日と示されました。これまで管理者は、自動メモをすべての会議で有効にするか無効にするかの二択しか持っていませんでした。ここに「主催者を含めて3人以上が参加する会議のみ有効」という3つ目の選択肢が加わります。
利用者側にも同じ粒度の設定が入り、29日以降はMeetのユーザー設定で管理者の既定を上書きできるとされています。つまり、管理者が置いた値は出発点であって、最終的な状態ではありません。
既定値はプランで逆になっている
注意が要るのは、新しい設定の初期値がプランによって反対を向いていることです。
| 契約プラン・アドオン | 新しい設定の既定 |
|---|---|
| Business Standard / Business Plus | 有効(主催者を含めて3人以上の会議で自動メモ) |
| Enterprise Standard / Enterprise Plus / Frontline Plus、Google AI Pro for Educationアドオン | 無効 |
どちらも9月29日から利用者への影響が始まります。中小企業で多いのはBusiness StandardとBusiness Plusで、これは「何もしなければ有効になる側」です。Enterprise系を使っている会社は逆に、使いたい場合は自分で有効にする必要があります。
なお、Gemini Alphaプログラムに参加している組織では、以前の設定内容によって影響の出方が変わる可能性があるため、29日より前に現状を確認するよう案内されています。
3人以上という線は、機微な会議をすべて外さない
2人だけの会議には、1on1、採用面談、顧客との個別商談のように、記録が残ること自体が扱いに注意を要するものが多く含まれます。「3人以上」という線引きは、その多くを自動メモの対象から外します。
ただし、この線引きを「3人以上なら記録してよい」と読み替えると外れます。人事の三者面談、退職手続きの打ち合わせ、顧客と代理店を交えた商談は、いずれも3人以上です。参加人数は、記録してよいかどうかの代わりにはなりません。
自動メモの粒度や、メモに何を含めるかという設定は以前から変わっており、Meetの自動メモをどこまで調整できるかと、画面の静止画をメモに含める管理設定で扱っています。今回変わるのは、その手前の「そもそも走るかどうか」です。
29日までに決める3項目
- 組織部門ごとに既定を分けるか。人事・法務・経営に相当する部門だけ無効にしておく、という置き方が現実的です
- 利用者が上書きできることを周知するか。周知しない場合、部門の既定を無効にしても、個人が有効に戻した会議では生成されます
- 生成されたメモの置き場所と共有範囲。自動で作られるドキュメントは、会議の主催者のドライブに増え続けます

見るべきは順番です。管理者の既定は出発点で、最終的にメモが生成されるかどうかは利用者の設定で決まります。部門単位で無効にしても、その部門の誰かが自分の設定で戻せば、その人が主催する会議では生成されます。設定変更と周知はセットで扱ってください。
自動メモを確実に使わせたくない部門は、既定値ではなく機能の利用可否で止めます。公式ヘルプでは、MeetのGemini設定にあるAIによるメモ作成の利用可否を、組織部門ごとに切り替えられると案内されています。
3つ目を後回しにすると、半年後に「どこに何があるか分からない議事録」が数百件ある状態になります。記録を増やす設定を入れるときは、消す側の手順を同時に決めておくほうが安全です。保持と削除の考え方はGeminiの会話履歴とVaultでの扱いに整理しています。
今週やること
管理コンソールで現在の設定値を記録し、9月29日以降に同じ画面をもう一度見て、変わった項目を突き合わせてください。既定が動く変更では、この前後の記録があるかどうかで、後から発生した問い合わせの原因を切り分けられるかが決まります。
2026年9月24日にWeb検索で公開情報を確認しました。管理コンソールでの設定変更、9月29日以降の挙動、生成されるメモの中身は未検証です。本記事は確認項目と判断材料の整理です。
Google Workspaceの管理設定の棚卸しや、会議記録の運用ルールづくりは、グリームハブへご相談ください。









