サイトに機能を足すほど使われなくなる — 「あれもこれも」の前に考える連携という発想 | GH Media
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サイトに機能を足すほど使われなくなる — 「あれもこれも」の前に考える連携という発想

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サイトに機能を足すほど使われなくなる — 「あれもこれも」の前に考える連携という発想

「サイトをリニューアルするとき、制作会社に相談しながら、予約機能もチャットボットも会員登録もアンケートも、思いつく限り盛り込みました。ところが公開して半年、予約はほとんど電話のまま、チャットボットは誰も触らず、会員登録は数人。開発費だけがかさんで、何のために足したのか分からなくなっています」——サービス業の会社の担当者から、こんな相談を受けました。「機能が多いほど親切なサイト」という思い込みで足し算を続けた結果、使われない機能の維持費だけが残る、というのはよくある失敗です。

海外のUX専門家の間でも、「ユーザーは新しいツールを求めているのではなく、すでに慣れ親しんだ道具との滑らかな連携を求めている」という指摘が改めて注目されています。人は、自分の頭の中にある「いつものやり方」に沿って動けるものを便利だと感じ、新しい操作を覚えないと使えないものは避ける。本記事では、この視点を発注者側に置き換え、「機能を足す前に何を考えるべきか」を整理します。

「機能が多い」と「便利」は別物

発注する側は、つい「機能の数」でサイトの価値を測りがちです。しかし機能をひとつ足すたびに、ユーザーは「これは何をするものか」「どう使うのか」を判断する手間を負います。使わない機能が並んでいると、本当に使ってほしい導線がその中に埋もれ、かえって目的を達成しにくくなる。機能を足すほど、一つひとつの機能は見つけられにくくなるというのが、盛り込み型サイトの落とし穴です。

大事なのは、「その機能で、ユーザーのどの手間が減るのか」を機能ごとに言えるかどうかです。言えないなら、それはユーザーのためではなく「あった方が良さそう」という発注側の不安を埋めるための機能かもしれません。UX改善の効果を発注者にどう示すかはUX改善の投資対効果の記事で整理していますが、機能追加も「効果を説明できるか」を基準にすると、足しすぎを防げます。

ユーザーが本当に欲しいのは「いつもの道具との地続きさ」

冒頭の予約機能が使われなかったのは、機能が悪かったからではありません。多くの利用者にとって「電話で予約する」がすでに確立したやり方で、サイト上の予約はそこに割り込む新しい手順だったからです。ユーザーが求めていたのは、真新しい予約システムではなく、自分がいつも使っている手段の延長でした。

だからこそ、機能を自前でゼロから作り込む前に、「ユーザーがすでに使っている道具と、どう滑らかにつなぐか」を先に考える価値があります。たとえば、独自の会員システムを作るより、すでに使われているLINEやGoogleアカウントでログインできるようにする。独自の予約画面を作るより、電話とネット予約のどちらでも同じ台帳に入る形にする。こうした連携は、ユーザーに新しい操作を強いません。業務側でも、サイトと既存の業務ツールをつなぐ発想が効きます。中小企業向けの業務ツールの選び方は業務効率化ツール比較の記事も参考になります。

発注前に立てるべき3つの問い

機能を足すか迷ったら、発注や見積もりの前に、次の3つを自問してください。

問い足すべきかの判断
この機能で、ユーザーのどの手間が具体的に減るか答えられないなら、いったん保留
ユーザーはすでに別の手段で同じことをしていないかしているなら、その手段と連携する方が使われる
公開後、誰がこの機能を運用・更新するのか担当が決まらない機能は、放置されて陳腐化する

とくに三つ目の「誰が運用するか」は見落とされがちです。作って終わりの機能は、情報が古いまま放置され、かえってサイトの信頼を下げます。

「引き算」で強くなるサイトもある

弊社が相談を受けたある会社は、リニューアルで機能を足すのをやめ、逆に使われていない機能を減らして、電話予約とネット予約を同じ台帳に集約する連携だけに投資し直しました。結果、サイトの目的である「予約を取る」導線が明確になり、問い合わせが増えています。機能の多さではなく、ユーザーの「いつものやり方」に寄り添えるかどうかが、使われるサイトの分かれ目です。リニューアルで検索流入まで失わないための進め方はリニューアルの進め方の記事も併せてご覧ください。「機能を盛り込んだのに使われていない」「これから作るサイトで、何を足して何を足さないか一緒に整理したい」「既存の業務ツールとサイトを滑らかにつなぎたい」——そうしたお悩みがあれば、グリームハブのHP制作・リニューアル相談からお気軽にお問い合わせください。足し算ではなく、使われる形をご一緒に設計します。

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記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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