問い合わせフォームの送信が先週だけ急に増えた。サイトが一時的に重かったという報告もある。調べようとCloudflareの分析画面を開くと、無料プランでは数日前までしか遡れず、原因を確かめられないまま終わる。FreeやProのドメインでは、これまでデータセットによって24時間〜8日しか遡れませんでした。
Cloudflareは2026年10月2日のchangelogで、すべてのプランで少なくとも30日分の分析データを見られるようにしたと告知しました。CloudflareのドキュメントのリポジトリでchangelogとGraphQL APIの上限、セキュリティ分析のプラン別の表を読み、何が見られるようになったのかを整理します。
何が30日になったのか
changelogによると、対象は「Adaptive」と呼ばれる種類のデータセットです。HTTPリクエスト、セキュリティイベント、DNSの分析がこれに当たります。FreeとProのドメインでも少なくとも31日分が保持され、1回の検索で最大30日分を扱えます。以前は、データセットによって24時間から8日まででした。
この変更は、Cloudflareのダッシュボード、Custom Dashboards、GraphQL Analytics APIのすべてに適用されます。一方で、プランごとに使えるデータセットや項目は変わりません。httpRequests1hGroups のような集計済みのデータセットは、これまでのプラン別の上限のままです。

セキュリティ分析のドキュメントには、プラン別の表もあります。
| Free | Pro | Business | Enterprise | |
|---|---|---|---|---|
| Security Analytics の保持期間 | 31日 | 31日 | 31日 | 90日 |
| Security Analytics の1回の検索範囲 | 30日 | 30日 | 31日 | 31日 |
| Security Events の保持期間 | 31日 | 31日 | 31日 | 31日 |
| Security Events の1回の検索範囲 | 30日 | 30日 | 30日 | 31日 |
Security Analyticsのドキュメントには、アカウント単位の分析はBusinessとEnterpriseのドメインプランだけで使えるとも書かれています。FreeとProでは、ドメインごとの画面で見ることになります。
画面の場所も変わった
ダッシュボードでは、ドメインの分析が1か所にまとまりました。ドメインを選んで「Analytics」を開くと、Traffic・Performance・Security・Cache・Origin・DNS・Visitorsがタブで並び、期間とフィルターはタブ間で共通です。アカウント単位の分析は「Observability」の「Analytics」にあります。
サイト保守で見返せるようになること
ここからは、changelogが挙げる使い方をもとにした編集部の整理です。編集部は実際のゾーンの画面では確認していません。
- 起きた後に調べる。 問い合わせの急増や表示の遅れが報告された時点で、数日前のリクエストやセキュリティイベントを確認できます
- 同じ曜日を比べる。 今日と前の週の同じ曜日を並べ、いつもの波か異常かを見分けます
- 一度きりの急増と、続いている傾向を分ける。 1か月分あれば、特定の日だけの増加か、じわじわ続く変化かを判断できます
GA4などのアクセス解析は、ページで動いたタグからデータを集めます。Cloudflareの分析は、Cloudflareを通ったリクエストを数えます。数え方が違うため、両方の数字が一致しないこと自体は異常ではありません。どちらで何を見るかは、分析の置き場所を決める記事で整理しています。広告ブロックなどで計測から漏れる分については計測の欠損を見積もる記事も参考になります。
自分のゾーンの上限を確かめる
ドキュメントは、データセットごとの正確な保持期間と検索範囲を、GraphQL APIの settings で確かめるよう案内しています。notOlderThan が何秒前まで遡れるか、maxDuration が1回で指定できる期間の幅です。
query ($zoneTag: string) {
viewer {
zones(filter: { zoneTag: $zoneTag }) {
settings {
httpRequestsAdaptiveGroups { enabled notOlderThan maxDuration }
firewallEventsAdaptive { enabled notOlderThan maxDuration }
}
}
}
}
31日は2,678,400秒です。編集部はこのクエリを実際のゾーンに対して実行していません。
落とし穴
- すべての数字が30日になったと思う。 集計済みのデータセットや、プランで使えない項目はそのままです
- 31日あるから月次の記録はいらないと思う。 保持は「少なくとも31日」です。前年同月と比べたいなら、月ごとに数字を書き出して残す運用が別に必要です
- Web Analyticsと混同する。 今回の対象はHTTP・セキュリティ・DNSのデータセットで、changelogはWeb Analytics(ページに計測スクリプトを入れる機能)に触れていません。そのスクリプトが自動で挿入されるケースは、ネームサーバー移管で増えたJSの記事で扱っています
2026年10月3日に、cloudflare/cloudflare-docsリポジトリ(commit 36706c5)のchangelog「30 days of analytics data on every plan」(2026-10-02)、「GraphQL Analytics API limits」「Settings node」、Security Analytics・Security Eventsのドキュメントの該当部分を直接開いて照合しました。公開前の2026年10月5日に、developers.cloudflare.comの公開ページ(changelog・GraphQL Analytics API limits・Security Analytics・Security Events)でも同じ記載を確かめました。Cloudflareのダッシュボードの実際の画面やクエリの結果は確認していません。
Cloudflareに載せたサイトの監視や保守の体制づくりは、HP制作・リニューアルのご相談からお問い合わせください。
Sources
- 30 days of analytics data on every plan — Cloudflare changelog (cloudflare-docs)
- GraphQL Analytics API limits — Cloudflare docs (cloudflare-docs)
- Settings node — Cloudflare docs (cloudflare-docs)
- Security Analytics — Cloudflare docs (cloudflare-docs)
- Security Events — Cloudflare docs (cloudflare-docs)









