社員とGeminiの会話が、ドライブの共有設定にそのまま乗って外へ出る | GH Media
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社員とGeminiの会話が、ドライブの共有設定にそのまま乗って外へ出る

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社員とGeminiの会話が、ドライブの共有設定にそのまま乗って外へ出る

「議事録の下書きをGeminiに作らせたので、リンクを送ります」。この一言が社内チャットに流れたとき、そのリンクが誰まで開けるものなのかを、送った本人は把握しているでしょうか。

多くの場合、把握していません。共有の範囲を決めているのは送った人ではなく、組織のドライブ共有ポリシーだからです。そしてそのポリシーは、たいてい数年前に「まあ外部と仕事するし」と決めたまま触られていません。

Gemini アプリで作ったチャット・キャンバス・生成メディアを、ドライブ経由で共有できる機能が入りました(Share chats, canvases, and generated media from the Gemini app securely via Google Drive — Google Workspace Updates)。仕組みとしては素直で、既存のドライブ共有UIをそのまま使います。ただし既定で有効であり、共有範囲は既存のドライブポリシーに従います。ここが管理者にとっての論点です。

何が共有できるようになったのか

対象は Gemini アプリ(web)で作られた成果物で、次の3種類です。

  • チャット:Geminiとのやり取りのスナップショット
  • キャンバス:Gemini上で作った文書やコードなどの作業面
  • 生成メディア:Geminiが生成した画像や動画

これらを、ドキュメントやスプレッドシートを共有するときと同じダイアログから、社内の相手にも社外の相手にも渡せます。管理コンソール側には対応する新しい設定が用意され、組織部門(OU)や構成グループ単位で許可・不許可を切り替えられます。設定は2026年5月28日から管理コンソールに展開され、利用者側には6月上旬に届きました。

「共有できて便利」で終わる話に見えますが、実務ではもう一段先に効きます。

共有範囲を決めているのは、AIの設定ではない

この機能で押さえておくべき性質は1つです。共有は組織の既存ドライブ共有ポリシーに従う、という点です。

つまり、ドライブのコンテンツが組織外に共有可能な設定になっているなら、Geminiの成果物も同じように組織外へ共有できます。AI用の独立した共有ルールが新設されたわけではありません。

ドライブ側の現在の設定Geminiの会話・キャンバスの扱い
外部共有オフ組織内のみ。外へは出せない
外部共有オン(許可ドメイン限定)許可ドメインには出せる
外部共有オン+「リンクを知っている全員」既定リンクが渡れば誰でも開ける

3行目の状態は、リンク共有を既定で緩めている組織では珍しくありません。この場合、社員が普段どおりの操作をしただけで、AIとのやり取りが不特定多数に開ける状態になり得ます。

そしてGeminiとの会話には、ドキュメントよりも生々しい情報が入りがちです。「この取引先との条件交渉、どこまで譲れるか整理して」といった相談は、清書された議事録には残らなくても、チャット履歴にはそのまま残っています。

Geminiアプリの会話・キャンバス・生成メディアの共有経路が、組織のドライブ共有ポリシーを経由して決まる構造。AI側に独立した共有ルールは無く、ドライブ側の外部共有設定がそのまま適用されることを示した図

管理者が先に決めておく3つのこと

この機能は既定で有効なので、何もしないという選択も「有効のまま運用する」という判断になります。判断を意識的に行うために、次の順で確認しておくと整理が早く済みます。

  1. 自組織のドライブ外部共有設定を、いま一度実際の値で確認する。「たしか制限していたはず」で済ませない。管理コンソールで現在の値を見る
  2. Geminiの共有設定をOU単位で分けるかどうかを決める。全社一律で許可するのか、開発部門や情報システム部門だけに絞るのか。役員・人事のOUだけ止める、という形もあり得ます
  3. 社外共有を許すなら、リンク共有の既定を「制限付き」に寄せる。これはGeminiに限らずドライブ全体に効く改善で、共有リンクが積み上がる状態の棚卸しと同じ作業になります

2つめについて補足すると、部門ごとに分ける判断は、扱う情報の機微さより「共有相手が社外かどうか」で切ったほうが運用が持ちます。制作や開発のように社外パートナーと日常的に画面を共有する部門と、社内で完結する部門では、必要な緩さが違うためです。

「消したはず」との関係も見ておく

もう1点、見落としやすい論点があります。共有したスナップショットは、元の会話とは別のオブジェクトとして残るという点です。

Geminiの会話履歴を削除しても、ドライブに出した共有物が自動で消えるとは限りません。会話の履歴削除と組織側の保持(Vault)の関係は社員が消したAIとの会話は、本当に消えているのかで扱っていますが、今回の共有機能はそこにもう1つ経路を足したことになります。削除依頼が来たときに追うべき場所が増えたと理解しておくと、後で慌てずに済みます。

なお、そもそもGeminiのサイドパネルが一部ユーザーに出ない、といった手前の設定でつまずいている場合は「スマート機能とパーソナライズ」が原因のことがあります

最初にやること

管理コンソールでドライブの外部共有設定の現在値を確認する。これだけ先にやっておけば、Geminiの共有をどうするかの判断材料はそろいます。逆に、ここを見ないままGemini側の設定だけ触っても、実効的な共有範囲は変わりません。

社内のAI利用と共有ポリシーをどこまで揃えるべきか、部門ごとにどう分けるかといった設計は、組織の体制によって答えが変わります。グリームハブのIT・Google Workspace 無料相談で承っていますので、お問い合わせからご相談ください。

Sources

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記事を書いた人

鈴木 翔

鈴木 翔

技術の可能性に魅了され、学生時代からプログラミングとデジタルアートの分野に深い関心を持つ

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